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【不思議な黒石-(妖精ミルキー)】13-3

3、ギジムナー

  ミルキーが「まだ青石の気配が無いのでカムイの窓から青石の居場所を突き
止めるからもうチョット待ってて下さいダニ。

あっ!それと、お土産。ミミズクの涙で作った丸薬と丹頂鶴の爪で作った
丸薬ダニ。ミミズクは夜でも遠くの物がよく見えるダニ。

丹頂鶴の爪は疲れた時、飲むと身体が軽くなるダニ」

「ありがとう」

ミルキーはカムイの窓から小一時間で戻ってきた。 

「ミルキーさんどうだった?」 

「解りました。青石は沖縄の小さい島にあったダニ。今すぐ飛ぶダニよ。
サキさんの膝に乗らして下さいダニ」 

ミルキーはサキの膝の上に乗った。 

「行きます、エイ!」

二人は沖縄の伊江島に飛んだ。 

「ヨイショット!」 

二人は小さい山の頂に立っていた。

「あれ?ミルキーさん、身体が大きくなってるよ?」 

「違うダニ。サキさんが小さくなってるダニよ」

「たぶんミルキーに同調したダニ。あっ!赤石が同調し始めたダニ」 

二人は青々とした海岸を見渡した。

「あっ居た!」ミルキーが叫んだ。 

そしてミルキーはサキの手を握った。

次の瞬間、二人は浜辺に立っていた。

「あんた何やってるダニ?」ミルキーはいきなり語気を強めて青年に言った。

ビックリした青年は「なんでこんな所まであんたが来たダニ?」

「長老があんたに青石を盗まれたから取り返してこいって、命令されたダニ。
 あなたどういうことダニ?それになんでこんな所にいるダニ?」

「ご、ご、ごめん。盗む気は無かったダニ。お婆が最近妙に塞ぎ込んでいて
オッカァもオドも心配さして、お婆に聞いたダニよ。お婆どうかしたかって? 

そんだら沖縄の島にギジムナー族の人で昔大変世話になったお人が居て、
ひと目会いたいって言ったダニ」 

「お前のお婆幾つになったダニ?」 

「250才くらいダニ」 

「おめえの婆さま、達者だな。それにしても青石を持ち出すのは違反ダニ。
長老は怒ってしまったダニ。
お前の両親は肩身の狭い思いしてるダニよ。それで見つかったダニ?そのお方」

「カムイの窓から視たらこの辺だったから来たけどまだ見つかんね」

「そっか・・・」 

「ここの人たちは、皆のんびりしてるから、こっちまでいい気分になって、
つい探すの忘れるとこだったダニ」

「事情は判ったダニ。でも違反は違反ダニ。帰ったら覚悟するダニよ」 

「うん!んでこの方は?見た事無いダニね?どなたさん?」

「札幌であんたを捜す手伝いと、私の面倒を見てくれてるサキさんダニ」 

「こんにちは」

「サキさんご迷惑掛けますダニ。そのような事情で本当にすみません。
ところで黒砂糖食べますか?ここの美味しいダニよ」

ミルキーが「あんたそれどころじゃないダニ。私達も一緒に探すから、
早く探して二風谷に帰ろうダニ。・・・で、特徴は?」

「ギジムナーで250才くらいダニ」

「それで?」

「そんだけダニ」 

「あんた、ばっかじゃないの!」

サキが「まず、ギジムナーの長老を探そうよ。そして相談するのよ」 

「サキさん頭いいダニ」 

「あんたがバカなのよ。ダニ」

三人は長老を捜した。 

サキが提案した「ミルキー、あなた達は笛持ってないの?」 

「あるダニよ。それが?」

「笛の音色は吹く側の特徴が出るのよ。つまりギジムナーと違うあなた達の
音色に興味を持ち、向こうから寄ってくるかもよ」

「さすがサキさん。じゃあミルキーが吹くダニね」 

ミルキーの音色はアイヌの民族音楽に近い独特な音色だった。

笛を吹き始めてから一時間ほど経った。

沖縄の夕日が空一面を赤く染め、笛の音が島の空に響く後ろの方で
ザワザワと音がした。

ミルキーは振り返った。数人のギジムナーが居た。 

ミルキーが「あっ、初めまして。私たち北海道から妖精探しに来た三人組です。
宜しくお願いしますダニ」

「ニングルか?」ひとりの長老らしき者が聞いた。 

「いえ、どちらかというとコロポックルです」

「そっか、懐かしいなあ」 

「懐かしいと言いますと、コロポックルの誰かとお知り合いでしたか?」

「そうよのう、もう200数十年前かな。ひとりのコロポックルのメノコが
船に乗ってここに来たことがあったワイ。

ギジムナー衆と何年か暮らしたあと台風に乗って本土に帰って行ったワイ」 

「もしかしたら僕の婆ちゃんかもしれないダニ」ひととおり経緯を話した。 

「そっか、それはそれはご苦労さんでしたワイ。もしかしたらワシの
事かもな・・・じゃが、わしも会いたいが会いに行く元気がないワイ」

「それが良い方法があるダニよ。時空を越えて行けばすぐ着くダニ。もし良ければ
僕に触って下さいダニ。すぐ飛んで行って婆さんと会って戻るダニ。どう?」


「そっか、じゃあ頼むかワイ」そのまま二人は消えた。

ミルキーが「まあ、勝手なこと。何の挨拶もなく、さっさとあの子
行ってしまったダニ」

「でも、願いが叶って良かったじゃないの」サキが言った。

「サキさん、迷惑掛けてすみませんダニ」

「いいのよ。それよりもせっかくギジムナーさん達が
居るんだから少し遊んでいこうよ」 

「そうダニね・・」

それから二人は3日間ギジムナー達と飲めや歌えで沖縄を満喫して帰郷した。

ここはサキの家。 

「ギジムナーさん達とても楽しかったね。ずーっとユンタクだもの。
肉体が無いから酔わないはずなのに、ほろ酔いになったわね。 観念だけでも酔うのね」

「本当に楽しかったダニ。サキちゃんミルキーせっかくここに来たから
もう少し札幌に居たいダニ、それにシリパの会の人ともっと話しをしたいダニ」

「じゃそうしよう。決まり!」
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