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【不思議な黒石-(Kenta)】全11-4

4.京子ちゃん

 ああ、やっぱ我が家は落ち着く・・・この石の不思議と、僕の見た
世界のはなし聞かせたいなぁ。どんな顔をするか楽しみ・・・信じてくれるかな?

そう呟きながらケンタは携帯を手にした。

札幌駅のミルキーコーヒーで待ち合せた。

「今日はごめんね京子ちゃん、久しぶりだね・・・」

「ケンタくんから電話なんて滅多にないから驚いちゃった」

「ごめんごめん。せっかくの休みなのに・・お昼一緒にどうかなと思って。
それに聞かせたい不思議な話があるんだ」

「な~に、またエッチな話しでしょ」

なんかむかつく「実はさあ~~~~」ひととおり一気に喋りまくった。 

「どう信じられる?」

ケンタの話しをなにも言わずに聞いていた京子ちゃんは顔を擬視して
ひと言「ケンタくんバイバイ。私帰るからそれじゃぁ・・・」

京子は椅子から立ち上がった。 

「チョ・チョット待ってよ京子ちゃん」ケンタは慌てて京子の腕をつかんだ。

「ほら、これがその石だよ。作り話じゃないから」
 
「・・・これが??」

「そう」 

「この石が?」 

「そう」

「朝起きたらいきなり?」

「そう」

「ケンタくんもうひと言いい?」 

「うん・・」

「ばっかじゃないの??」

か~~超ガッペむかつく、なんだこの女・・・%$($%)

「もういい・・僕が悪かったよ。この話し忘れて、ごめん・」

「でも、ケンタくん面白~~い・うける~」

「話しにすごくリアル感があるよ!どうやったら思いつくわけ?そんな話し・・・」 

「思いつきじゃあないよ。体験談だからさ、そのまま話してるんだけど」

「笑ってごめんね。話しがいきなりだったから、つい」

その後、話題を変え食事をして夕方帰宅した。

やっぱり話しがぶっとんでるよなあ。経験した俺自身が最初はとまどったから・・・
京子ちゃんの態度も無理ないか・・・

ポケットから石を取り出し、また眺めながら寝入ってしまった。
つかの間の休日だった。

翌朝、テーブルにあった携帯の呼び出しで目が覚めた。

「ハイ、ケンタ」

「京子だけどまだ寝てた?ごめんね・・・」 

「うん寝てたけど今何時?」

「昨日の今頃~~」

京子の古いギャグにケンタはむかついた。

「で、なに?」 

「昨日話してたあの石、二日三日、私に貸してくんない」

「ああ、いいけど何処に届ければいい?」

「じゃあ例のミルキーコーヒーで六時頃でどう?」 

「了解」


 ケンタは約束の場所に来た「やあ、待ったかい?」 

「私も今来たところ。早速なんだけど私一晩考えたんだ。ケンタくんの
見た世界ってケンタくんの世界観だよねぇ。たとえば私の世界観で見たら
どういう世界が展開するのかなって思ったのね」

「なに!じゃあ僕のいうこと信じてくれたわけ?」 

「あっ、それは別」 

京子は目を輝かせながら「それで、もし私も同じような経験ができたら
どんな世界に行くのかなと思ったら、昨日は寝れなくって。
つい朝早かったけど電話したわけ。チョット早かったけどごめんね」

「チョット早い?・・朝の四時がチョット早いなの??」

「メンゴ・メンゴ」

京子の古いギャグにケンタはまたむかついた。

「もし京子ちゃんがトリップ出来て、その世界から戻りたくなったらこの石を手で握り、
もとの部屋を思い浮かべてね、僕の場合はいつもそうやったんだ」

「ありがとう、また連絡するね。コーヒーは私が払ってあげるね」

「払ってあげる???呼び出した京子ちゃんが払うのが筋だろが・・」

ケンタは、またむかついた。


 ケンタから石を借りた京子は、夕食後早速石を握り目を閉じた。
が、なかなかケンタの云う通りにならなかった。
やっぱりケンタに一杯食わされたかな?

京子はそのまま寝入ってしまった。

翌朝目が覚めふと横を見ると、えっ! だれか同じ布団で寝ている?
しかも男っぽい。・・・・・誰? 

恐る恐る確認すると隣で寝ているのはケンタだった。

京子は思わず「ケンタ!てめぇどこで寝てるんだよ」

ケンタの布団を一気にはぎ取った。 

ケンタはびっくりして飛び起きた。 

「な・な・なんだよびっくりするなぁ」

「ビックリするのはこっちよ。ケンタくんがなんでここにいるわけ?」 

「質問の意味が解らないけど」ケンタは目をこすりこすり言った。 

「だからケンタくんがなんで私と一緒に寝てるわけ??」 

「あのさっぁ・・・いつも一緒に寝てるし、それよりも
夫婦なんだから別に当たり前だろ・・・」
 
「夫婦??私と・・・ケンタが??・・・夫婦??」

「私、ヒデキくんがよかった~~~っ」

「京ちゃんそれどういう意味?」

ケンタはなんかむかついていた。

そう、京子は別世界でケンタと夫婦だった。


ひととおり複数の世界を観てきた京子は考え深げに思った。 
複数の世界はどこかで重なっている。 

そして一週間がすぎた。 

駅のミルキーコーヒーでおちあった二人は自分たちがこの札幌いや、
世界の中で特別な経験をしたふたりであることを噛みしめていた。

「ケンタくんこれからどうするの?・・」

「どうって・・・どうもしないよ。それに何かすると言っても
何をどうすればいいのか皆目見当がつかない」

「そうよね~」

二人は沈黙のままコーヒーをすすった。

「京子ちゃんは行く先々で側に必ず案内役の存在っていなかった?」 

「いた。困ったときは色々教えてくれたの。あの存在ってなに?」 

「僕にはガイドって言ってたよ、(君は僕で僕は君さ)なんて格好つけて
言ってた。チョットむかつくけど好いやつだったよ」

「云えてる~~。ケンタくん、この石何か他に面白い使い方無いかしらね?」

「そういえば、ガイドが集団意識と制限っていう話しをしてたんだよね。
その制限っていうのが人間本来持っている能力にリミッターを
かけているとかって言ってたよ。

そのリミッターを外せたら自由になれるとも言ってた」 

「あっ私もそんなようなこと聞いた。どうしたらそのリミッターは
ずせるのかな?ケンタくんはガイドに聞いた?」

「聞いてない・・・」

「・・・・」

その後、話しに何の進展もないままミルキーコーヒーをあとにした。

家に帰ったケンタはそのことだけを考えた。
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